「サギデカ」木村文乃演の刑事今宮の正義だと苦しく、青木崇高演の廻谷がやっているいいことと思うことなら苦しくないのか?

廻谷が桑原と関係があるということを知らなかった今宮と廻谷

2019年9月28日(土)21時、NHK「サギデカ」が最終回でした。

逮捕された振り込め詐欺の“首魁”である田中泯さん演じる暴力団組長桑原と青木崇高さん演じる廻谷(メグリヤ)が一緒に打ち合わせしている写真に関して、主人公今宮が取調室で事情聴取するシーンで、一つ解決したことがあります。

廻谷を取り調べする今宮

出典:NHK

実は、流れが速すぎて、どんどん早くなってきている現代社会において、将来、子どもが自分の力だけで生きやすくするためにはどんな生き方の選択があるということを示してあげればいいだろうという確固たるものを持てない私自身に対して、頭の、気持ちの整理ができるような取り調べのシーンがあり、見入ってしまいました。

 

廻谷は過去16年前に絶対に捕まらない振り込め詐欺のメソッドを作り上げ、振り込め詐欺でお金を得たことがある(に違いない)という悪(?)の一方で、今は製薬ベンチャー企業、オン・ザ・ホライズン代表で、がんの特効薬を開発し、多くのがんで苦しむ患者を助けようとする善の人間。

今宮は子供の頃、両親が営む会社の危機を救うために行った詐欺に両親から利用され、その詐欺事件の際に両親は事故で死亡ということを経験しているからこそ正義の人間。

この二人の正直な気持ちがぶつかる取り調べでの話が生き方のバランスを考えるのとても参考になりますので紹介します。
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振り込め詐欺メソッドで得た金で人を助ける癌特効薬の開発。必要悪か?

廻谷の取り調べ開始

今宮「廻谷さん、16年前、今世の中で横行している絶対捕まらない振り込め詐欺のメソッドを作ったのは、あなたですか?」

約12秒の沈黙の後、廻谷「そうです」と。

今宮「説明してもらえますか」

廻谷「ううん」と少しニヤケながら足を組んで、話はじめます。

廻谷「当時、暴力団の資金調達の柱だった闇金業が、闇金融対策法の成立を機に一気に衰退したのはご存知ですか?」

今宮「はい」

廻谷「はい」「社会的にはいいことだったかもしれませんが、桑原さんはお金が集められなくなってしまいました」「殺人やら抗争やら頻発してそれまもうひどいことになってしまったんです」「桑原さん自身も殺されかけたんです」「それを知って僕は…、金なんかもっと平和的に集めるべきだと思ったんです」

今宮「それが」「振り込めですか」

廻谷「大事な人のためならって出す善意の金です」「脅しも暴力もない平和的でいい方法だと思いました」「金さえ廻っていれば裏の社会も落ち着く。結果的に、凶悪犯罪も減る」

今宮「やくざのしのぎの問題を一般市民のお金で解決しようとするっておかしくないですか!」

廻谷、食い気味に「ん、ん、ん、ん、なんでですか?どうしてそこを区別するんですか?」「あの人たちの世界と僕たちの世界は地続きですよ」「全て金でつながってますよ」

 

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桑原の取り調べ室に

桑原「賄賂ねぇ」「奈良橋議員に?」

手塚「えぇ」「あなたが口利きを依頼してますよね」

廻谷の取り調べに戻る

今宮「何の罪もない人たちからお金を奪うシステムを作ったことに、罪悪感はないんですか?」

廻谷「いや」「それはありますよ」「もちろん」「でもね、この十数年でこれまで広まってしまったのは、今の時代やっぱり仕方がなかったのかな~と思うんです」「わかりません?」「世の中不公平だって思っている人間がそれだけいるってことでしょ」

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再び、桑原の取り調べ室に

桑原「賄賂なんて知らないですよ」「これ、振り込めの調べじゃないの?」

手塚「へぇ」「廻谷をかばうんですね」

桑原「あの男は頭がいい」「それに、良いことをしてる」「いい男だよ」

手塚「彼の会社の資本金は、元は振り込めで作った金ですよね」

いいことをしてるからお金のでどこはどこでもいいじゃないか

出典:NHK

桑原「あいつの薬がでれば、助かる人が大勢いるだろう」「だったら、いいじゃないか」「えへへ」

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再び、廻谷の取り調べに戻る

今宮「時代、再分配、不公平」「言葉のせいかな~、あなたの話には人の顔が見えません」

廻谷、少し笑う。

今宮「振り込みのかけ子をやってた青年が言ってたんです」「相手に顔なんかないって」「そう自分に言い聞かせて、彼は自分の見えない相手からお金を奪っていたんです」「でも、たぶん、彼は気付いたんだと思います」「自分も顔のない奪われる側の人間なんだって」「それで、彼は今度は奪ってる人間の顔を見に行きました」

廻谷「見たんですか?」

今宮「彼が何を感じたかは、わたしにはわかりません」「でも、彼が見たものは時代とか、再分配とか、不公平とかあやふやな何かではなくて、』生々しい一人の他人から奪っても平然としていられる人間の顔です」

「あなたは桑原とは違うでしょ」「新薬試験データを集めている時も平然としてはいなかった」

廻谷「それはね、仕方がないんですよ」

今宮が息を吸う。

廻谷「一人一人に共感していたら何もできませんよ」「そういところは社会的に有意義な仕事も犯罪と少し似ているかもしれない」「ぼくも一人一人の顔なんか見ません」「だって、神様だって見てないですから」

今宮「えっ」

廻谷「無作為に外れくじを引かされる人間はいなくならないんです」「そういう人たちのことを、いちいち考えていても、苦しいだけでしょ」「だったらもうひとくくりにして考えた方が建設的なんです」「彼らは世の中のための犠牲だ」

今宮「そうかもしれません」「でも、バイクに乗って一緒にきれいな景色を見て、コーヒー飲んで笑ったり、朝方急に会いに来たりするあなたが好きでしたよ」「ありふれたことだけど、すごく大事です」「だから、そうやって毎日をささやかに生きている人たちを顔も見ずに傷つけることは絶対に許すわけにはいかない」「わたしが思うことはそれだけです」

言いたいことよくわかったと

出典:NHK

廻谷、少し上を見て、今宮のいいたいことがよくわかったという頷きを何回もし、わかりあえなし、もう会えないんだねという表情で、今宮を見る。

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最後に

正義を重んじて生きていると、いつも、だれに対しても正義じゃないと気持ちが苦しくなる。自分の行動範囲内での正義感でいいのか?と。
そして、だれに対しても正義を貫いても、その対象、相手は正義よりも必要悪を優先する可能性はあり、人を信じられなくなり、苦しむことになるかもしれない。

必要悪とわかっていても人のためになる、いいことをするなら苦しい気持ちから逃れられる。しかし、顔が見えない、課をを見ない少数のだれかを傷つけても仕方ない。多くの人のためだから。
しかし、だれかを苦しめたということはわかっていて、歳を重ねていくにつれて自分の中で価値観が変化することで苦しむことになる人も結構多いだろう。

小魚が群れになるのは、大きな魚に狙われた時に、なるべく犠牲を少なくするためです。また、巣の外で見かける、より危険なところでエサをさがしているアリは歳取ったメスのアリです。
生き物の世界では子孫を残すためにある程度命の犠牲が必要なのかもしれません。

人間は自らの子孫を残すか残さないかを自分たちで判断するという今までの生き物らしからぬ生き物です。ということは、過渡期の生き物かもしれません。(次はAI?)

ということは、わたし自身も過渡期の生き物ですね。

人生は苦しいのが当たり前で、苦しんで得た知識や経験から自分で選択して、一時は楽しいでも苦しいのが基準であることを教えていくべきと、わたしは思いました。

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ABOUTこの記事をかいた人

CY

1970年長崎県五島生まれ 現在、家族は妻、息子の2人 品川区在住、品川区勤務 好きな作家:池井戸潤、伊坂幸太郎、真山仁 好きなドラマ:救命病棟24時、医龍 好きな映画:グローリー 好きな女優:石田ゆり子、イングリッド・バーグマン 好きなスニーカーメーカー:PATRICK