小惑星の衝突阻止のため、NASAが小惑星の複雑な形・軌道の解析に人工知能(AI)を使用中

地球に向かう小惑星

2018年9月13日の「コズミック フロント☆NEXT」で小惑星の形や軌道をAIで人間より短時間で解析して、地球衝突を防ぐシステムの話が放送されてました。

近年記憶に新しいのは、5年前の2013年2月のロシアのチェリャビンスク州に落ちた隕石です。このときには、100キロメートル以上にわたって、建物の壁や窓ガラスが壊れ、1500人以上の人がけがをしました。落ちてきた隕石は20メートル程度の大きさと言われており、発生した衝撃波によって被害が広範囲にわたったのです。

このロシアの悲劇、NASAエイムズ研究所は全く察知できず、的外れな方向を向いていたそうです。

このロシア隕石落下事件をきっかけに、人工知能を使った地球防衛プロジェクトが2016年に発足したそうです。

人工知能を使った地球防衛プロジェクトの現状について放送であったことを中心にご紹介します。
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数も多く、形も複雑、未発見の小惑星から地球を守るために

小惑星の数は

発見されてる小惑星は水星から木星の間あるメインベルトに73万個以上存在。

さらに地球に接近しうる小惑星が約1万8千個になります。

その99%以上、正確な形すら把握できていないのです。正確な形を把握していないということは正確な軌道も把握できてないことになります。

発見されてない小惑星もあるということですね。

小惑星の形は

小惑星は大きくても500Km程しかないため重力がとても弱く球体になることができません。ということは複雑な形になります。

小惑星の形サンプル

出典:NHK

不安定な形にみえますが、崩れることはありません。

小惑星の形を特定するのに使われるのがレーダーです。

アレジボ観測所のレーダ―

出典:NHK

レーダーから発信した電波を小惑星に当て、反射して返ってくる電波を調べることで、小惑星の凸凹がわかります。繰り返すことで、地球から見た小惑星の画像を得られます。

小惑星が返す電波

出典:NHK

下記画像はレーダーが捉えたあるひとつの小惑星ですが、刻々と形が違って見えますよね。

ある小惑星のレーダーで捉えた時間ごとの画像

出典:NHK

続けて見ると小惑星は回転していることがわかります。

今までは、そうした中から人の手で小惑星の3Dモデルを作っていましたので、危険な小惑星を見つけてから正確な形がわかるまでに数ヶ月が必要でした。
突然の脅威に対処するには時間がかかり過ぎてしまいます。

さらに地球に接近しうる小惑星が約1万8000個以上もあり、そのうちレーダーで観測できている小惑星は数百個、その中で完成している小惑星の3Dモデルは40個ほどです。

小惑星の99%以上が正確な形すらわかっていない危機的状況だったため、小惑星の3Dモデルを早く作るには人工知能を活用する必要がある考えられるようになったのです。

まず、小惑星のサンプルデータが不足していたので、シュミレーションで数百万個の3Dモデルとそのレーダー画像を作り、実存はしませんが小惑星の形を人工知能に学習(デープラーニング)させました。

実際のレーダーの画像とシュミレーションの3Dモデルレーダー画像と比べて似た形のものをみつけ、最後に実際の大きさなどの情報を加え、小惑星の形を特定していくのです。わずか数秒で特定できます。

人が手間をかけてやってきた従来の方法は何日もかかかってたので、この方法が確立すると大幅な時間短縮となり、地球に接近する小惑星が突然みつかっても、すぐに正確な形と軌道も把握できるようになり、最も有効な対策をとることができるようになります。

小惑星の軌道を変える方法として

対策1:重力牽引

小惑星と無人宇宙船が重力で引き寄せ合ってるところ

出典:NHK

小惑星の近くに無人の宇宙船を送り込み、重力によって引き寄せ軌道を変えていく方法があります。

無人宇宙船が小惑星の軌道をずらしているところ

出典:NHK

小惑星の軌道がずれて衝突回避

出典:NHK

対策の中でリスクが一番少ないのが利点ですが、場合によっては10年もの時間がかかってしまいます。

対策2:宇宙船衝突

小惑星に宇宙船を衝突させて軌道を少しずらしておく方法です。

宇宙船衝突

出典:NHK

宇宙船を衝突させたとしても小惑星の軌道の変化はごくわずかの可能性もありますので、なるべく早めに対処する必要があります。

米国では彗星に探査機を衝突させるミッションを行っていますし、日本も「はやぶさ」探査機を小惑星に送ることに成功しています。ですから、技術的には十分可能です。

地球に衝突してくる天体の大きさが数百メートルくらいまででしたらいいのですが、それより大きいと、宇宙船を衝突させたくらいでは小惑星の軌道は変化しないでしょう。

対策3:核ミサイル

核ミサイルで小惑星を爆破する方法です

核ミサイルで破壊

出典:NHK

衝突してくる天体が大きい場合には、より大きな力で小惑星の軌道を変える必要があります。これは、エネルギー的に考えると、核エネルギーに匹敵します。

実際、小惑星の軌道を変えるために核爆弾が使えるかどうかの研究もなされていますが、今現在は包括的核実験禁止条約により宇宙での核実験が禁止されております。

地球への影響が大きく、できれば避けた選択肢です。

3つの対策に対する人工知能の検討結果

小惑星の大きさや衝突までの時間など80万通りの状況を人工知能に検討させると下記の画像結果になりました。

人工知能の対策に対する検討結果

出典:NHK

縦軸は小惑星の大きさ、横軸は地球に到達するまでの残り時間です。青いところが成功する確率が高い事を示してます。

重力で軌道を変える方法は小惑星の大きさが100m以下で、残り時間が数年あれば使えそうです。

小惑星の大きさが300mぐらいまででしたら、宇宙船衝突は有力な選択肢となります。

核ミサイルの爆破は最終手段ですが、どの状況でも高い成功確率が示されました。

このことは人工知能によって明らかになったことです。
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最後に

2004年12月24日、2004年6月に発見された直径およそ400mの小惑星アポフィスが25年の2029年4月13日に地球に衝突する確率が300分の1とNASAが発表したということが現実的な問題として報道があり、その発表から3日後には37分の1にあがったそうです。

それくらい、軌道を把握することが難しく、不確定だったことがよくわかります。

また、2008年10月6日には、レモン山天文台の望遠鏡で小惑星2008 TC3を発見したが、この小惑星は、発見から約20時間後にスーダン上空で地球の大気に突入したのです。軌道の分析が間に合わなかかったのです。

堕ちた場所と隕石があまり大きくなかったため、惨事にななりませんでしたが、発見して1日にもしないうちに地球に衝突するということは、人が手間をかけてやってきた従来の方法が間に合わなかったことがわかります。

ということで、人工知能で地球を守るプロジェクトはさらに本格化していく予定ということで、人工知能によって危機的状況から逃れる可能性がみえてたことがわかって、少し安心しました。

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CY

1970年長崎県五島生まれ 現在、家族は妻、息子の2人 品川区在住、品川区勤務 好きな作家:池井戸潤、伊坂幸太郎、真山仁 好きなドラマ:救命病棟24時、医龍 好きな映画:グローリー 好きな女優:石田ゆり子、イングリッド・バーグマン 好きなスニーカーメーカー:PATRICK