ノーベル化学賞2019「リチウムイオン電池の開発」は過去の日本人ノーベル化学賞受賞の2名の電気が流れるプラスチックからはじまっている!

リチウムイオン電池の原型

2019年12月8日(日)、NHK「サイエンスZERO」では今週授賞式があるノーベル賞に関する放送。

“科学のノーベル賞、全部やります”ということで、日本人が受賞した吉野彰さんの化学だけでなく医学・生理学分野、物理学の成果内容や裏話について放送されていました。

吉野彰博士が受賞した化学分野のリチウムイオン電池のことをサイエンスZEROでは日本国内のニュースとは違う視点で取り上げておりました。

ノーベル化学賞

出典:NHK

リチウムイオン電池には吉野彰博士がノーベル賞を受賞する前に受賞した2人の日本人の研究者が大きな役割を果たしていたのです。
<Sponserd Link>



リチウムイオン電池の開発は続いている

日本人ノーベル化学賞2名の電気が流れるプラスチックがあったからリチウムイオン電池がある

1981年日本人初ノーベル化学賞 受賞 福井謙一博士

福井謙一博士

出典:NHK

福井博士は実験をしなくても計算することで化学反応や物質の性質が予測できるという画期的な発見で受賞しました。フロンティア軌道理論と言われるものです。

フロンティア軌道理論

出典:NHK

この理論で、分子の構造によってはプラスチックでも電流が流れる場合があるということを予測したのです。

2000年ノーベル化学賞受賞 白川英樹博士

この福井博士の予測を実現したのが、白川英樹さん。

白川英樹博士

出典:NHK

世界で初めて電気が流れるプラスチック、ポリアセチレンを作ったのです。

この二人の研究がなかったらリチウムイオン電池は、開発されていなかったかもしれません。
<Sponserd Link>



リチウムイオン電池の開発

マイケル・スタンリー・ウィッティンガム博士の研究内容と業績

一方、アメリカで1976年、スタンリーウィッティンガム博士は、正極に二硫化チタン、負極に金属リチウムを使う二次電池を開発・提案しました。

この電池は、特にマイナス極で安全性に問題(充電時のデンドライト問題、金属リチウムの反応性の問題)があり実用化はされなかったのですが、この研究開発がリチウムイオン電池の源なのです。

吉野彰博士の研究内容と業績1

電池にはプラス極とマイナス極がありますが、吉野博士はマイナス極に白川英樹博士が開発したポリアセチレンを使えば、小型で何度でも充電できる蓄電池ができると考えたのです。

吉野彰博士の開発1

出典:NHK

ポリアセチレンは安全で高出力だからです。

ジョン・グッドイナフ博士の研究内容と業績

ジョン・グッドイナフ博士

出典:NHK

一方で、プラス極にコバルト酸リチウムという物質という最適な材料を開発しました。

吉野彰博士の研究内容と業績2

吉野彰博士の開発2

出典:NHK

吉野博士はすぐにプラス極にコバルト酸リチウムを取り入れて、1983年に小型で高性能のリチウムイオン電池の原型が完成したのです。

さらに、吉野博士はリチウムイオン電池を小型化するために研究を続け、現在のリチウムイオン電池はポリアセチレンと構造が似たカーボン素材を使って作られたものなのです。
<Sponserd Link>



最後に

今年、吉野彰博士、ジョン・グッドイナフ博士、マイケル・スタンリー・ウィッティンガム博士がノーベル化学賞を受賞した理由はリチウムイオン電池が温暖化対策など環境問題に大きな貢献した、しているという理由です。

ハワイのカウアイ島で温室効果ガスが年間50万トンが削減されたことがNHK「おはよう日本」で放送されていました。

リチウムイオン電池のプラス極をマンガンにし、大型施設を低コストにすることができることをコロンビア大学で研究されています。

コロンビア大学でプラス極として研究されているコバルトは日本の海底資源として豊富にあります(「日本近海の海底にねむる資源、現状は?」の記事をご参照ください)ので、この電池が開発されると日本の海底資源開発に力を入れる方向に進む可能性大です。

「サイエンスZERO」で小島瑠璃子さんがおっしゃっていましたが、今回のノーベル化学賞は、全個体リチウム電池の研究開発中の東工大菅野了次教授(詳しくは「日本の将来を左右するほど重要な電気自動車(EV)と全個体Li電池開発の現状」をご参照ください)のノーベル賞受賞が見えてきたのではないかと。うれしいことですね。

<Sponserd Link>


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ABOUTこの記事をかいた人

CY

1970年長崎県五島生まれ 現在、家族は妻、息子の2人 品川区在住、品川区勤務 好きな作家:池井戸潤、伊坂幸太郎、真山仁 好きなドラマ:救命病棟24時、医龍 好きな映画:グローリー 好きな女優:石田ゆり子、イングリッド・バーグマン 好きなスニーカーメーカー:PATRICK