うつ状態の6割がうつ病以外の疾患が!この知識があるだけで対処が違うはず。うつ治療最前線

うつ病治療の最前線

2019年5月8日(水)、NHK「あさイチ」では”あなたの【うつ】、本当に【うつ病】ですか?”というテーマについてでした。

うつ状態だけを見てうつ病と思って治療していくと、実際なかなか治らない場合もあるのです。

うつ状態

出典:NHK

気分が落ち込む、疲れやすい、集中力が続かないといううつ状態はうつ病以外にがん、脳梗塞、甲状腺機能低下症、ADHD(注意欠如、多動症)認知症などの様々な病気や障害などでも引き起こされるからです。

ご自身もそうですが、特に周りの家族、親戚、友人がうつ状態にみえても全てうつ病というわけではないことの知識が少しでもあれば、早く、効果的な対処ができるかもしれません。

この放送の実例でヒントが見つかる方もいるかもしれませんので、紹介します。

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うつ病治療最前線、原因特定は総合的判断が必要

うつが治らなかった方の改善例

例)睡眠時無呼吸症候群併発

田中(仮名)さんは仕事のストレスから気分が落ち込むようになり、2年前にうつ病と診断。治療のため、抗うつ薬などを処方され飲み続けていましたが、いっこうに改善がみられませんでした。

夜に眠れず、特に昼間に頭がぼーっとして物事に集中できない日々が続いており、不安な気持ちが増していました。

今年1月に大学病院を受診し、初めてうつ病以外の病気の可能性を指摘されました。

医師が特に注目したのが昼間に頭がぼーっとした状態でしたので、睡眠状態の検査を行いました。

眠っている間の脳波やいびきの状態、呼吸の回数など10項目以上を調べました。

睡眠状態の検査

出典:NHK

その結果、睡眠時無呼吸症候群であることがわかりました。

眠っているときに酸素濃度がいちじるしく低下することで、例えば心臓などが頑張りすぎて血圧が上がったり、脳の中からストレスホルモンが分泌され、増加していくことでうつ状態が悪くなるので、抗うつ剤を飲んでても治りにくいと言われてます。

最近の研究ではうつ病患者の4割が睡眠時無呼吸症候群を併発していると言われています。

田中さんは眠りの質を高める治療を行い、落ち込む程度が少なくなり、昼間でも頭がはっきりしてきたということです。

例)双極性障害だった

ある20代の女性は、うつ病と診断され、抗うつ薬を飲み続けていましたが、症状は改善の兆しがなく悪化していってました。

この方は病院3件ともうつ病、うつ傾向ということでしたが、自分は本当にうつ病なのか?という疑問は持っていました。それは、すごく調子がいい時があるからでした。

1年後、知人に紹介された大学病院で、うつの症状だけでなく、「気分が高揚した時期はないか」「積極的に人と会い続けた時期はなかったか」「お金の使い方が荒くなったことはないか」など多岐にわたる質問を3時間にわたる問診を受け、結果、うつ病ではなく双極性障害という診断に。

双極性障害はうつ状態と躁(そう)状態を繰り返す病気で、抗うつ薬(落ち込んでいる気分を正常に引き上げる効果がある)とは全く異なる気分安定薬や抗精神病薬など気分を安定させる薬での治療を開始。

薬を変えることで症状が改善し、この春、再就職することができたそうです。

スタジオの杏林大学医学部附属病院の渡邊教授によると、うつ病が長期間治らない人の2~3割は双極性障害の可能性があると言います。

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原因解明するため5泊6日の入院検査プログラム

東京都三鷹市の杏林大学医学部附属病院では、渡邊教授を中心に、うつ状態がなかなか治らないと感じている患者を対象に、5泊6日の入院検査プログラムを行っています。

血液検査や頭部CT、心理検査や知能検査なども10項目以上の検査が行われ、精神科医だけでなく、臨床心理士や作業療法士も加わり、ひとりの患者をさまざまな角度から評価します。

検査終了後は、約30人のスタッフによるカンファレンスが行われ、うつの原因や病名について議論し、より正確な診断に結びつけています。この入院検査は、1週間に1名の患者のみ受け入れてます。

例)入院検査プログラムの結果、うつ病ではないことが

3年前にうつ病と診断され、大学を休学中の森野(仮名)さんは、この入院検査プログラムを受け、カンファレンスの結果、睡眠もとれていて抑うつ感もないためうつ病ではないという意見がほとんどでした。

ただ、作業療士は集中すると周囲の状況が目に入らなくなる特性があり、場面場面で自分の行動を仕切りなおす、切り替えることに関して苦手な傾向がみられたと。

渡邊教授、傾向としてADHD(注意欠如・多動症)は少なくともあり、診断とつくかどうかは置いといて、そこのことで生きづらくなってると考えられると。

そして、うつ病など精神疾患はなく、ADHD(注意欠如・多動症)傾向で社会生活がうまくいかずうつ状態を引き起こしているのではないかということをご本人に説明しました。

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最後に

うつ状態であるだけなのに、患者さんご本人がうつ病と思い込んで治療を受けにくることにより、うつ病という診断に医師も向かいがちではなかと。

ですので、うつ病とは、9つのうつ状態のうち5つ症状が2週間続いて、初めて診断されるものということを周りの家族、親戚、友人が知っておくべきと思います。

また、杏林大学医学部附属病院の総合的判断が可能なこの入院検査プログラムの取り組みはすばらしい最前線治療と感服しました。

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CY

1970年長崎県五島生まれ 現在、家族は妻、息子の2人 品川区在住、品川区勤務 好きな作家:池井戸潤、伊坂幸太郎、真山仁 好きなドラマ:救命病棟24時、医龍 好きな映画:グローリー 好きな女優:石田ゆり子、イングリッド・バーグマン 好きなスニーカーメーカー:PATRICK