iPS細胞由来の人工血小板製剤、メガカリオン2020年代前半国内供給予定。ペンタゴンの知財回避できてよかった。

2019年9月13日、「この国の行く末2」に株式会社メガカリオンの創業者であり代表取締役社長の三輪玄二郎さんが招かれていました。

メガカリオンは、受精卵に極めて近いiPS細胞を使って血液そのものを体外で作ることを再現することを研究・開発しており、現在はまず輸血不足が一番懸念される血小板を作ることに注力している会社です。

iPS由来の血小板、動物実験段階

出典:BSフジ

2019年9月11日、防衛医大などは大量出血した負傷者を救命する人工血液を開発、ウサギの実験で成功し、人工血液を素早く輸血できれば、大けがによる死者を減らせるという内容の論文を米輸血学誌に発表したことがニュースになりました。

 血液に含まれる傷口をふさぐ血小板と体細胞に酸素を運ぶ赤血球の二つが出血で失われると死に至る。保存期間は血小板が固まらないよう揺り動かして4日間、赤血球は低温で20日間ほどで、血液型ごとに大量に準備する必要がある。輸血には患者の血液型を調べる必要があり、救急救命士などは輸血できない。

チームが開発した血液は、人工の血小板と赤血球からなる。それぞれリポソームという細胞膜成分で作った微小な袋に、止血成分と酸素を運ぶ成分を詰めた。重篤な出血状態のウサギで試したところ、10羽中6羽が助かり、本物の血液を輸血した場合と同程度だったという。血液が固まるなどの副作用もなかった。

常温で1年以上保存でき、血液型を問わない。このため、実用化されれば、病院に着く前に事故現場で輸血でき、救命率が上がる。研究チームの木下学・防衛医大准教授は「離島など十分に血液を準備できない地域もある。人工血液でこれまで救えなかった命を救える」と話している。

引用:朝日新聞デジタル

2020年代前半には高齢化社会のため献血人口が確実に不足していくとされてますが、国内各所で輸血が不足第二の輸血革命が起こっています。

メガカリオン三輪社長からの輸血の問題とiPS由来の血小板製剤の現状について紹介します。
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メガカリオン

今、またはこれからの輸血の問題

少子高齢化

手術やケガの時の輸血は全体の2割程度で、残り8割は抗がん剤治療の副作用(骨髄抑制)として血液を作る能力が衰えた患者さんに継続的に長期間の輸血なのです。

日本国内では、少子高齢化等の影響により、主に輸血を必要とする高齢者層が増加し、若い世代が減少しています。

10~30代の献血協力者数はこの10年間で35%(約98万人)も減少しており、少子高齢化が今後ますます進んでいくと、血液の安定供給に支障をきたす恐れがあります。

海外の途上国

国内の市場規模は約700億円でアメリカは3倍以上の市場と推定されてますので、メガカリオンはアメリカでの治験を進め、国際的な普及を考えてます。

また、途上国では売血が主流で、インドや東南アジア、中国でエイズがエイズウイルスに感染した人は後を絶たないので、将来的にはインドや東南アジアなど医療途上国に安定する考えです。

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iPS由来の血小板製剤の現状

臨床試験

患者に投与して有効性、安全性を確認する臨床試験は3年後を目標としており、献血人口が減ってくると言われている2020年代の前半には本格的な大量生産、大量供給を可能にできる体制を計画しています。

大量生産

メガカリオンでは質のいいマスターセルを作成しています。

血小板の生産過程

出典:BSフジ

血小板は他の血液細胞と異なり、凍結や冷凍保存ができないため、献血でいただいた場合も数日間で廃棄する必要があります。ですので、年間で80万回の輸血に必要な大量生産体制、工業化は在庫を作ることがポイントでした。

医薬血小板の前段階の巨核球の凍結保存が可能な不死化巨核球を誘導する方法を確立し、 巨核球をストックすることで血小板製剤の供給を安定化できるようにしましたが、メガカリオン1社では量産化はできないので、オープンイノベーションで進めていくことが必要です。

オープンイノベーションで、iPS細胞と関係ない会社に協力頂く必要もあり、現在16社に協力してもらってます。

例えば、京都製作所(世界トップレベルの産業用自動包装機メーカー)に無菌で血小板を分離生成して輸血用のパックにするシステムを作ってもらってます。

安全性

iPS細胞がもつがん化の危険性は乗り越えなくてはならない課題ですが、血小板には核がありません。

核がなければ細胞は増殖することができませんので、がん化を心配する必要はないのです。
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最後に

2020年代半ばには海外へのライセンスアウトや供給を計画していると、メガカリオン三輪社長。

当初国内では資金が集まらず、アメリカの国防総省(ぺンタゴン)から知的財産はアメリカ軍所有ということでの出資になりそうだったということ。

三輪さんの麻布高校の同級性である当時の経済産業事務次官松永和夫さんが「技術で勝ったが産業化で負けてきた産業政策の失敗の繰り返しになる」ということで、産業革新機構での支援になり、アメリカ軍のものになることを回避できたのです。

山中教授、出演されてる番組などのお話の中でiPS細胞は国内の協力体制で進めなくてはいけないということをおっしゃってますし、松永さんのおっしゃるとおりで、日本はこれ以上技術力を粗末にしてはいけないと感じました。

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CY

1970年長崎県五島生まれ 現在、家族は妻、息子の2人 品川区在住、品川区勤務 好きな作家:池井戸潤、伊坂幸太郎、真山仁 好きなドラマ:救命病棟24時、医龍 好きな映画:グローリー 好きな女優:石田ゆり子、イングリッド・バーグマン 好きなスニーカーメーカー:PATRICK