2018年10月14日(木)23時、NHK Eテレで”論文”を”ロンブー”田村淳さんとともに読み解きながら知ることのおもしろさを味わう「ろんぶ~ん」のレギューラー放送が開始されました。

出典:NHK
今回のテーマは”漫才”。
漫才を面白くする技を見つけた論文と、漫才を自動で作成するロボットを開発した論文をリポーターのトレンディエンジェル斎藤司さんがナビゲートしてます。
特に前半の漫才を面白くする技の中で「人間行動学」の視点でサンドウィッチマンの漫才の動作と発語のタイミングを徹底分析した結果、”身体ノリ”と命名したツッコミの独特の技が明らかになっており、サンドイッチマンのおもしろさの一端を理解できて、スッキリしました。
しかも、トレンディエンジェルたかしさんも無意識にやってるとのこと。
紹介します。
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漫才、コントにおけるツッコミ役のパフォーマティブの動き
論文の著者は滋賀県立大学教授、細馬宏通さん。
細馬教授の研究のテーマは”言葉と人の動きはどのように絡み合っているのか”です。

出典:NHK
例えば、じゃんけんをする時の言葉と手の動きや祭りの準備における掛け声と人々の動作についての研究などコミュニケーションに秘められた法則をみいだしてきた方です。
その細野教授が新たにコミュニケーションのヒントにすべく研究しているのが漫才。
ということで、こういった論文を書かれてるそうです。
サンドイッチマン伊達さんの身体ノリとは
細馬教授は動作の研究家なので全身をみたいということで、テレビ越しではなく、サンドイッチマンを大学に招いてネタをやってもらったそうです。

出典:NHK
細馬教授は実験としてサンドイッチマンに漫才とコントを2ネタずつ、観客がいる場合といない場合の8回やってもらったそうです。それぞれにマイクをつけ、カメラ6台(伊達さん、富沢さん、ツーショットに1台ずつ、客席に3台)で一挙手一投足を撮影しました。
田村淳さんが「お客さんを入入れないで撮りたいという理由はなんなんですか?」と質問に対して、「漫才師の方ってその場でお客さんがいて、その場の反応を見ながらやっているのかというところが、気になるところなんですよね」と細馬教授。

出典:NHK
そして、映像、セリフ、動きでネタを解析します。

出典:NHK
その結果、発見したことが”身体ノリ”です。

出典:NHK
では、その部分を。

出典:NHK
富沢さん「じゃ、このビッグバーガーセット。ビッグバーガーを1,000個」に対して伊達さん「業者か!」www
「どこに売りに行くんだ、仕入れて。お前」と言ってる最中に「以上で?」と富沢さん。
少しご立腹気味に「以上だ、以上」と伊達さん。

出典:NHK
富沢さんが「それでは厨房の方を振り返ります」の後に

出典:NHK
1.1秒の間があった後に、伊達さんが「注文繰り返せよ!」「何があったんだ厨房で!」というツッコミになるんです。

出典:NHK
「それでは厨房の方を振り返ります」と富澤さんが言い始めると同時に、なぜか伊達さんはゆっくりと富澤さんから身体をそらし(前の方を向く)、お客さんの方を向いて正対します。
そして、最後に「注文繰り返せよ!」で富澤さんの方を向いてツッコんでます。
普通だったら、「それでは厨房の方を振り返ります」の直後に「注文繰り返せよ!」でもお笑いとしては成立するのですが、ところが、あえて左足をだして、ボケに気づくまでのツッコミの演技をしているのです。

出典:NHK
ツッコミだけ先に気づくと、観客は置いてけぼりになるので、ツッコむ人も「あれ?何かおこったぞ」という時間を作れてると観客と一緒にツッコめるといことなんです。
身体ノリの回数は
漫才中の身体ノリの回数は観客がいる場合の方がいない場合より多いデータとなりました。

出典:NHK
つまり、身体ノリは観客を意識したものだと推測できます。
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最後に
サンドイッチマンのこの実験は2010年に行なわれましたが、細馬教授はこの8ネタで10年程は楽しめるとおっしゃってました。www
ですので、細馬教授はサンドイッチマンしか研究してないのです。

出典:NHK
そこで、番組がトレンディエンジェルの漫才を細馬先生と一緒に分析したところ、たかしさんも身体ノリも無意識のうちにやってたのです。
こうやって分析を知ってみると、M‐1チャンピオンになる芸人の方は観客を笑わかせる間を無意識のうちに使ってるんだと驚きました。
「ろんぶ~ん」、前回の”痴漢”の論文もおもしろかったですが、今回のテーマもおもしろく、よかったです。
「又吉直樹のヘウレーカ!」もそうですが、山田孝之さんもの「植物に学ぶ生存戦略 話す人・山田孝之」も、最近Eテレがおもしろい!です。
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