地球資源や食料の枯渇に対してわたしたちが意識すべきこと!その為に知っておかなくてはならない現状。

食料資源の偏りが紛争を引き起こす可能性を大いにもつ

2021年2月11日(木・祝)NHKスペシャル「2030 未来への分岐点(2)」”飽食の悪夢~水・食糧クライシス~”が再放送されてました。

飢餓の子ども

出典:NHK

先進国の食への飽くなき欲望が、世界中に「飢餓のパンデミック」を拡大させているということ。

日本の1年間の食品廃棄物を世界に分配すれば、地球上の飢餓問題は解決すると言われるほど。

しかし、個人単位でどうにかしたいと思っていても、欲望の資本主義にどっぷりと浸かってきた私たちは何をどうすればいいのかわからないと言うのが本音。
自分たちの今の生活も踏まえ、どのくらいの意識で、どこまでこの課題に向きっていけばいいのだろうか?

この番組は2030年の目標までに今、どのくらいの意識を持つのがいいということを教えてくれてました。

この番組を前後編に分けて記事にしますが、この前編記事は現状把握のためにまとめています。

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水・食料を巡る危機は目の前まで来ている

飽食日本の食品ロスで2億人近くの飢餓が解消できる!

世界飢餓の現状

今、世界中で食料難に陥る人が急増、国連は飢餓が拡大していると警告を発しています。

世界各国に広がる新型コロナウィルスの驚異。
その陰で今、地球規模で食料難に陥る人々が急増、国連が飢餓のパンデミックと警鐘を鳴らす危機。

8億人が飢餓状態

出典:NHK

現在、8億人ものの人々が飢餓状態にあるとみられています。

その最大の要因は、日本など先進国で続く食料資源の飽くなき浪費。
日本で食べられるのに捨てられている食品を世界に分配すれば2億人近くの飢餓を解消できると言われています。

豊かさを過剰に求める食料システムが大地に負荷をかけ続け、さらに今後、地球温暖化や土地の荒廃によって危機は深刻化。
2050年に人口100億人となる世界では、食料資源の激しい偏りが紛争の連鎖を生むことが明らかになってきました。

「人々は現在の食料システムを当り前だと思っています」「しかし、それは温暖化・安全保障そして私たちの健康と根源的につながっています」「2030年までに持続可能なシステムに転換させなければ手遅れになってしまいます」と

飽食し続ける先進国日本での莫大な食品ロス量

一方、私たちが暮らす日本は、依然として世界一と言われる飽食を謳歌しています。

食品廃棄物を受け入れ、豚のエサに加工処理をしている神奈川県相模原市の工場。ここには毎日35トンの廃棄された食品が持ち込まれます。スーパーやコンビニなどから出た大量の食品はまだ十分に食べられる食材がほとんどで、賞味期限内のモノも少なくありません。

この工場の担当者「常に365日24時間、お弁当とかおにぎりがコンビニに並んでいますよね」「このためにはどうしてもフルタイムで作り続けると」「いつでもなんでも食べられるところの裏側に、こういったものがあると」

日本の年間食品ロス

出典:NHK

日本で生産から流通、消費の段階で発生する食品ロスは年間612万トン

これは国連などが世界各地で行っている食料支援のおよそ1.5倍の量なのです。



現在の食料システムは持続可能ではない

食料の生産量は世界全人口分に足りているのに飢餓人口は増えている

飽食と飢餓、今世界は2つに切り裂かれてます。

WFP

出典:NHK

新型コロナが猛威を振るった去年、食料支援が評価されノーベル平和賞を受賞した国連の世界食糧計画WFPのデイビッド・ビーズリー事務局長は現在の食料危機の背景にはこの世界がはらむ大きな矛盾が存在すると指摘します。

国谷裕子さん「豊かな国々は美味しいものを食べながら大量の食品を捨てています」「一方、厳しい状況で食料生産を強いられ、満足な食事も得られない人々が数多くいます」「食料支援の最前線で、この現状をどう見ていらっしゃいますか?」

ビーズリー事務局長「今、地球上では世界の全ての人々を食べさせるために十分な食料が生産されているということは大切な事実です」「しかし、現在の食料システムは持続可能ではありません」「ひとたび何らかのショックが加わると貧しい人たちはすぐにその代償を払わされます」「新型コロナはすでに脆弱だったシステムをさらに悪化させたにすぎないのです」

世界の穀物生産量の推移

出典:NHK

去年、全世界で生産された穀物は26.7億トン。過去最高を記録しました。

世界の穀物生産量を全世界の人口で割った時のカロリー

出典:NHK

これを現在の人口で割ると1人1日2,348kcal。

生存条件に十分な食料を生産していました

世界の飢餓人口

出典:NHK

しかし、世界の飢餓人口はパンデミックの6年も前から上昇し続けているのです。

少量の肉の飽食のために大量の穀物と水が使われている現実

ビーズリー事務局長が指摘する持続可能でない脆弱な食料システムは現代人が大量消費する肉を通してみると自然に大きな負荷をかけている実態が浮かび上がってきました。

第二次世界大戦後、世界中で消費量が拡大し続けている肉。その需要を支えるアメリカカンザス州の畜産場では650万頭の食肉牛が育てられ、年間280万トンを生産しています。

牛のエサとして与えられているのは大量のトウモロコシ。牧草に比べ経済効率が高く、肉の大量生産が可能になります。

牛肉1kgの生産には6~20kgの穀物が必要だと言われています。

世界の食肉生産量は2億5千万トン。それを賄うために、世界で生産される穀物の実に3分の1が食用ではなくエサとして使われています

2050年には世界の7割の地域で地下水の枯渇している

穀物を育てるために必要となるのが膨大な水。

しかし、今、こうした地下水の枯渇は全世界に広がっていることが、最新の研究でわかってきました。

地下水がいつまで持つのかシミュレーションした論文があります。

2050年は世界の7割で地下水の枯渇

出典:NHK

地下水の過去の汲み上げ量とその周辺の河川の水量からいつ限界に達するか分析したところ、限界の場所は2030年から急増し、2050年には世界の7割の地域で地下水の枯渇に直面するのです。

この調査では水の需要を2010年の水準で計算したのですが、需要は増加しています。現実の影響はさらに大きく、悪くなると思われます。

全世界の水7割は農産物の生産に使用

出典:NHK

今、全世界の水7割は農産物の生産に使われています。

肉の大量消費が水不足を引き起こし、さらなる危機を招いているのです。



今の食料システムが持続可能ではない理由は食品資源の偏りによる

バーチャルウォーターから見える食品資源の偏り

バーチャルウォーター

出典:NHK

ひとつの食品を輸入した際に、生産国の資源をどれだけ使ったかを水を指標として表すバーチャルウォーターです。

牛肉1kgをバーチャルウォーターで表す

出典:NHK

例えば、牛肉1kgを輸入した場合、生産するのに必要な穀物は6~20kg。水に換算すると15,415ℓです。

牛肉1kgを輸入するとお風呂77杯分以上の計算になります。

この指標を使って世界の輸出入を分析すると、現在の食料システムの偏りが浮かび上がります。

世界のバーチャルウォーターの取引量

出典:NHK

世界のバーチャルウォーターの取引量を表したもので見てみると、1980年代から先進国を中心に取引が活発化。近年は経済成長が著しい新興国の取引も急増し、食料資源を巡る世界的な偏りが大きくなっています。

先進国にワインを輸出するために南アフリカの現地住民の暮らしを脅かしている現実

その偏りは世界で消費が拡大しているワインなどの嗜好品も加速させています。

世界有数のワインの産地、南アフリカケープタウン。近年南アフリカは記録的な干ばつに何度も襲われています。

南アフリカの干ばつ

出典:NHK

ダムが干上がり、深刻な水不足に陥っています。

貯水池を独占するワインメーカー経営者

出典:NHK

こうした中、海外にワインを輸出するメーカーは資金を投じて大量の水の確保を進めています。水の囲い込みをし、4割にも及ぶ海外輸出を維持してきました。

一方、多くの人々が暮らすスラムは深刻な水不足に陥っています。

1日にバケツ2杯

出典:NHK

スラムに暮らす人々は1日にバケツ2杯の水しか使えないなど厳しく制限されてきました。

ワイン1本で652ℓ

出典:NHK

ワイン1本の生産にかかる水は652.5ℓです。

日本人が1本のワインを飲むたびに、南アフリカのスラム街の人々が2週間かけて使う水を消費したことになるのです。

日本は年間80兆ℓ

出典:NHK

食料自給率が38%の日本が各国から輸入するバーチャルウォーターは年間80兆ℓ。

これは日本国内の水の年間使用料とほぼ同じです。

「このまま世界中で経済発展が続けば、2030年にはさらに水を多用するようになり、現在の危機をもっと悪化させることになるでしょう」「これまで水資源の管理は極めてローカルな問題としてとらえられてきました」「しかし、自由貿易の拡大で世界中の水の枯渇を心配しなければならないのです」

以前、「2025年110兆円の水関連ビジネス。インドで世界一イスラエルに挑む日本企業の浄水用凝集剤」を紹介しましたが、地下水が枯渇してしまったらこのビジネスさえも成り立たないのです。



食料システムのひずみのはじまりは?

食料システムをめぐる様々なひずみのはじまりは1960年代の緑の革命と呼ばれる生産体制の大変革でした。

人類は急増する世界人口に対応するために、農薬や化学肥料を大量に使用することで、収量を飛躍的に増大させたのです。

単一品種の大規模栽培も進み、生産国と消費国が切り離されて行きました。

20ヶ国で食料輸出の80%

出典:NHK

その結果、世界の食料の輸出量の約80%を20ヶ国ほどが独占する体制がつくられたのです。

トウモロコシの輸出体制

出典:NHK

その象徴が肉の生産に使われるトウモロコシでした。世界のトウモロコシの輸出量の約75%をわずか5か国が担っています

そして、グローバル化の進展と中国やインドなど新興国の経済成長でこの傾向により拍車がかかろうとしています。

その結果、単一品種の大規模栽培が進む発展途上国がより大きな負担を強いられることになりました。

近年、高級なコーヒー豆の産地として知られるようになったアフリカ中部のウガンダでは欧米資本の大手商社が出資し、環境にも配慮したコーヒー生産を行っているとしています。しかし、今、コーヒー農園の拡大によってそれまで自給してきた小規模農家が用地を奪われる事態が頻発し、社会問題となっています。

そして、単一生産の拡大で自給できなくなった人々の増加は新たな農地を求めて、より広範な森林伐採につながっていきました。

温室効果ガスの4分の1は食料システムが原因

出典:NHK

世界で排出される温室効果ガスの4分の1は様々な矛盾を抱えた食料システムが原因とされています。

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最後に

国連WFPサイトでは「世界最大の人道支援機関として88ヵ国の1億人を飢餓から救い、未来を救っている」ということですが、残り7億人は飢餓状態なのです。

日本だけで食べられるのに捨てられている食品を世界に分配すれば2億人近くの飢餓を解消できると言われているのですから、コンビニとスーパーの食品ロスをまずどうにかすべきです。

単純に考えると、賞味期限切れだが消費期限切れじゃないモノを格安で販売するシステムが日本にできると、日本国内の貧困層の助けにもなります。そしてその売上全額は国連WFPに寄付するなど…

番組後半では私たちはどうしていけばいいのかを示してくれていますので、別記事にまとめます。

 

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1970年長崎県五島生まれ 現在、家族は妻、息子の2人 品川区在住、品川区勤務 好きな作家:池井戸潤、伊坂幸太郎、真山仁 好きなドラマ:救命病棟24時、医龍 好きな映画:グローリー 好きな女優:石田ゆり子、イングリッド・バーグマン 好きなスニーカーメーカー:PATRICK