2018年4月17日、わたしの職場で日本郵便株式会社代表取締役副社長名であるお知らせを頂きました。「郵便物の集荷見直し等についての集荷お知らせ(お願い)」でした。
ご同意頂けない場合は2018年5月31日(木)を目途に集荷を終了させて頂く予定ですので、あらかじめご了承くださいますようお願い致しますとのことでした。が、力づくですよね。
理由は取扱量の増加による労働力不足、人件費上昇でのコスト増加が主な原因という事です。
日本郵便株式会社は、昨年の2017年6月に郵便料金がほぼ値上げされましたが、今回は集荷作業員(業務委託会社も含む)のリストラを行うこととなりそうです。
企業としては非常に困るのですが、今までサービス過多だったのかもしれません。
サービスの過多は供給者及び需要者の次から次へと求めてきた結果起こっており、労働者の適正負荷を顧みなかった結果でしょう。
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目次
郵便等集荷見直しの必要性?・内容・影響について
日本郵便の2016年収支から必要性?
2017年6月に料金改定があり、第二種郵便であるハガキが52円から62円になりました。約20%アップですので、
2017年を2016年と全く同じ条件にて単純計算してみると営業収益は4,108億円(6月以降を20%アップで計算)になり、130億の黒字となります。
2018年1月の年賀はがき(値上げなし)は事前購入されるので、増加分の割合が3割程度を引くと、営業収益は3,965億円となり、△13億円になります。
それでも、2018年1年間通気で増収を考えると第二種郵便物の営業損益△298億円はほぼ補填されてるはずですが・・・

郵政民営化から10年以上経過し、ヤマト運輸物流をはじめとする各物流会社が社会全体に再構築の必要性を前面に打ち出しても仕方ないだろうという流れに乗じて、再構築のタイミングを逃さないように実施しているように思われます。

日本郵便の集荷見直しの内容
今後集荷を取りやめる郵便物の内容
1、新特急郵便物、巡回郵便物及びレターパックプラスを除く、内国郵便約款を適用する郵便物
2、国際スピード郵便及び小包郵便物を除く、国際郵便約款を適用する郵便物
3、ゆうパケット約款を適用するゆうメールやゆうパケット(例外あり)
郵便物をあまり気にしないでご利用されてる方にはよくわかりづらいですが、
今後集荷してもらえるのは下記になります。
国内向けでは、ゆうパック、ゆうメール、レターパックプラス(ライトはNG) 国外向けでは、EMS、国際小包
主な郵便物であるハガキ、手紙(定型、定型外)の集荷がNGとなります。速達や書留、特定記録もNGです。

後納ポストインサービスのご案内もありましたが、速達は利用できますが、書留や特定記録は利用できません。
見直しによる影響
直近では、企業の郵便物を郵便局への差出分が増加すると、郵便局の混雑及び郵便物等の差立の遅れが発生することが容易に予測できます。「郵便物の集荷見直し等についての集荷お知らせ(お願い)」にも協力願いが記載されております。
後納ポストインサービスで対応できない郵便物は会社個々人で郵便局に持込むこと負荷が大きくることを避けたいとするため、この機会(郵便局持ち込み等)を利用する業務委託会社が増える可能性があります。
日本郵便という大きな会社が集荷作業員(業務委託会社も含む)リストラを目的としていると考えると、失業者が溢れ、他の物流会社が比較的低賃金で失業者を吸収することが予測できます。
2018年4月27日更新
わたしの勤務している会社では日々100通以内の普通郵便数でしたので、後納ポストインサービスを利用する前提で営業の方に説明に来て頂きました。
普通郵便の集荷廃止は集荷人員が募集をかけても集まらないのが一番の原因とのことで、リストラできる状況ではないとのことでした。しかし、わたしはこの現象は都市部に限られたものと思います。
また、全国のお客様に案内している最中で、どのお客様も同様に普通郵便の集荷廃止の案内をするということで、普通郵便物の非常に多い大企業でも定期集荷は一律にお断りする方向で動いております。ただ、企業ごとご納得頂けてからの廃止にするために説明しつづけなくてはならないというお話でした。
話を聞いて、全国的に普通郵便集荷を廃止すると地方の集荷人員はリストラせざるを得ないようになるのではと感じました。
また、大企業からは政治的な圧力もあるでしょうし、まだまだ、この問題は簡単にはおさまらないと思います。
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最後に
物流会社やコンビニ、家電製品から何から何までサービスや機能が過多になりすぎてる日本で、サービスも機能も淘汰され、人も淘汰されるような仕組みが当然のように出来つつある現れの一つと感じてます。
資本主義社会の恩恵を受けてきたわたしたちは、これから多くのカウンターパンチを喰らうことになるでしょう。
そのパンチに耐えられる体力をわたしたち一人一人が考えてつけていかないといけないと痛感してます。残念ですが、助け合って生きていく時代は遠い日になったと思う今日この頃です。
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