ノーベル物理学賞の天野浩教授、青色LEDの窒化ガリウム半導体を応用し、早ければ5年後には無線で電気が受けれる電気自動車が‼

天野教授

2020年4月5日(日)NHK Eテレ「サイエンスZERO」は”超省エネ社会の実現へ!次世代パワー半導体”で、2014年に”青色LEDの開発”でノーベル物理学賞を授与した名古屋大学天野浩教授が現在開発中の次世代パワー半導体がどういうものか、どこまで開発されているかを教えて下さりました。

窒化ガリウムの結晶

出典:NHK

なぜ、次世代パワー半導体が青色LEDの開発の天野教授?と言うと、青色LEDに使われたのは窒化ガリウム(GaN)という新しい半導体なのですが、LED以外にももっと役に立つことがわかって研究開発が進められているのです。
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次世代パワー半導体で無線で電気を送るシステムができる!

まず、半導体の基礎について

半導体の大きな役割はスイッチです。

半導体で電圧をかけると電気が流れる

出典:NHK

電気の力だけでON・OFFが上手くでき、つけた時が1、切った時が0にすると、デジタル信号になってデジタル信号を制御できるのが半導体の最大の特徴で、たくさんのON・OFF組み合わせができるのです。

最新のCPU、計算機だと半導体にスイッチが1億個以上入っていて、ON・OFFを非常に多く繰り返して計算しているのです。
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窒化ガリウムの半導体により電力効率が画期的に上がる

次世代の(窒化ガリウムの)半導体は扱う電力の量が全然違うのです。

シリコンの半導体は非常に少ない電力を扱うにはすばらしい機能を持っているから計算もできるのですが、車や飛行機のような大きな電力を動かすところまで電力を制御するには効率が悪くなってしまいます。

効率が悪くなると熱になって、熱暴走したりすることなどが問題なのです。

 

天野教授たちが開発中の電気自動車では、リチウムイオン電池から流れてくる直流電流を交流に変換してモーターを動かすインバーターに次世代の(窒化ガリウムの)半導体が使われています。

窒化ガリウムはシリコンより3倍速くスイッチイングができるのです。スイッチイング速くなると、モーターの効率が上がり省エネにつながります。

これまでのスイッチイング速度より早ければ効率がいいデータの比較

出典:NHK

数値で従来のスイッチイング速度のものと比較すると、効率が85%を超える部分(上記表の赤で囲われている部分)が大きいということはモーターの効率が非常に上げっていることを示してます。

次世代の(窒化ガリウムの)半導体によて電力のロスが圧倒的に減らすことができる可能性があるのです。
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社会実装に向けて

しかし、窒化ガリウムの半導体には欠陥が非常に多かった(結晶には1㎠あたり約100万個)ので、シリコンに比べて価格が非常に高いのです。

価格を下げるには大量に作れることが重要ですが、シリコンは結晶構造に乱れたところがほとんどないが窒化ガリウムは多いので今のところ仕方ないのです。

欠陥が多い理由は作り方にあるのです。

窒化ガリウムの欠陥の原因

出典:NHK

窒化ガリウムの結晶を作るには土台に窒化ガリウムと結晶構造がよく似た人工サファイアが使われており、その土台にトリメチルガリウム(C₃H₉Ga)とアンモニア(NH₃)を流し、高温高圧の状態で成長させます。しかし、温度を下げていくときにサファイアと窒化ガリウムは縮み方が違うので冷えた時にゆがみが生じるので、欠陥ができます。

電力用のパワー半導体は青色LEDと違って、欠陥があると、原子の乱れがあるとOFFの状態を保たなければいけないのに、電流が流れてしまうのOFFできないのです。

実は、天野先生たちが研究用に開発した自動車のインバーターは結晶の欠陥がない部分を取って使ったということです。

そして、現在は大阪大学森勇介教授が20年かけて、特殊な土台を作成し、窒化ガリウムの成長時に大きくて高品質な窒化ガリウムの結晶(6インチ、15cm)を作ることができるようにまでなっていますので、社会実装に現実味が帯びてきました。

天野教授「森先生のお仕事で欠陥のない結晶が1個でもできたらすごいことなのです」「その上に簡単な方法で大きな結晶を作ることができる技術はあるからなんです」「超高圧の中で上げたり下げたりする発想は今までになかったこと」と。
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コードがなくても電気が送れる社会

高品質の窒化ガリウム結晶が大量に作ることができると、コードがなくても、無線で電気が送れる社会が実現できるかもしれないということ。

東京大学藤本博志准教授は、次世代パワーの(炭化ケイ素の)半導体と電磁誘導を応用して磁場を発生させるコイルに流れる電気の周波数が高いほど遠くまで電気が届く特性を利用して電気自動車が充電できる研究をしています。

次世代パワーの(炭化ケイ素の)半導体のインバーターでコイルから送った95.2%を自動車で受け取ることに成功しています。

送電システムが信号30mのところにあれば、220km走ってもバッテリがあまり減っていない

出典:NHK

さらに、実社会で使うための検討も進んでいます。普通車が一般道を走った時の速度のデータを収集したところ、全走行時間の4分の1を信号から30mのところまでに滞在していることがわかりましたので、信号から30mのところまでに送電コイルがあればという走行シミュレーションもできています。
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最後に

今のシステム次世代パワーの炭化ケイ素の半導体デバイスを使って85kHzまで周波数をあげることができているのですが、天野教授の窒化ガリウム半導体の開発が成功すれば周波数を約10倍の13MHzまで上げるこちができるので、この技術のさらなる発展に結びつくのではないかと言う藤本准教授。

自動車の電子機器が電波の影響を受けてしまうので、どの程度影響を受けるかを、検査、研究開発をしなければならないのですが、5年後には社会実装目指しています。そして、次世代パワー半導体の利用は新しい町づくりあわせて試すので時間がかかるかもしれないと天野教授でした。

ハイパワーの窒化ガリウム半導体の開発が日本の武器になる日は近い日に来る感じさせてくれた放送でうれしく思いました。

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CY

1970年長崎県五島生まれ 現在、家族は妻、息子の2人 品川区在住、品川区勤務 好きな作家:池井戸潤、伊坂幸太郎、真山仁 好きなドラマ:救命病棟24時、医龍 好きな映画:グローリー 好きな女優:石田ゆり子、イングリッド・バーグマン 好きなスニーカーメーカー:PATRICK