2019年9月14日(日)、NHK「サイエンスZERO」で磯焼けウニを絶品に生まれ変わらせることができるという先端科学と先日記事にしたクモの糸をはじめとしたタンパク質を素材として使いこなす技術が紹介されていました。
日本の海で、海藻が消え、生態系が崩れた結果、磯焼けが多発し、中身が空っぽの磯焼けウニが大量発生しているのです。
さらに、その大量発生したウニが少なくなった海藻を残さず食べてしまい、悪循環になりかけています。
ですので、ウニを駆除しないと、磯焼けがますます進みますが、駆除するには莫大な費用が嵩むため、なかなか進まないところに、九州大学と東北大学が共同で磯焼けウニを再生させ、天然ウニに遜色ない品質で栄養も豊富なウニを養殖する画期的な方法で事業化を目指しています。
そのエサとなるものが意外なもの。
記事にまとめましたので、紹介します。
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磯焼けウニがクローバー餌をエサの養殖で絶品に!
磯焼けの海にウニが大量発生する理由
磯焼けウニが身入りが悪く、色が白っぽくなり、売り物になりません。
本来、おいしいウニが採れる海には豊かな海藻が生い茂り、たくさんの生き物が育まれています。しかし、今日本の海では磯焼けと言う大問題が起きているのです。
海水温の上昇などで海藻が一時的に減ってしまうことがあり、磯焼けのはじまります。
磯焼けした岩の表面に残るサンゴモ(紅藻類)が出す化学物質で反応しウニの幼生の発育が促され、大量に岩の表面で暮らしはじめます。そうして、なけなしの海藻まで食べつくして、本格的な磯焼けになり、ついには回復不能な状態に陥るのです。
豊かな海に戻すためには、まずウニの駆除が重要なのですが、莫大なコストがかかるため、取り組む人がなかなかいないのです。
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陸の植物クローバーがウニを絶品に
クローバーはマメ科の植物で生き物のエサとして非常に重要な栄養分タンパク質がほかの植物に比べ豊富、日本全国どこでも採れるので、農業や漁業にノウハウがない人にも簡単に作れるエサの資源としてとてもメリットがあると九州大学大学院農学研究院の栗田喜久助教授は考えています。
クローバーをエサに約2ヶ月養殖したウニは身(黄色い生殖そう)が大きく成長しています。
ウニは雑食性なのですが、大きく太らせるものとして今まで養殖のエサとしてワカメや昆布などが使われてきました。ワカメや昆布などは高コストなので、限られたところでしかつかわれてこなかったのです。
クローバーをエサとして与えることで、磯焼けウニの身が回復し、商品価値も回復することで、磯焼けウニを積極的に駆除する人が増えるというサイクルができることで、沿岸の生態系が回復してくれると非常にすばらしいことということで商品化への研究開発が宮城大学で進められています。
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最後に
クローバーウニは商品化に向けて宮城大学の片山助教授がクローバーウニの食品価値(見た目の鮮やかさ、栄養分、味)を調べたました。
鮮やかさは天然のウニと遜色ありません。
栄養分ではクローバーの栄養素をそのまま引き継がれていることがわかりました。
オメガ3脂肪酸の1つα‐リノレン酸の割合が天然のウニのおよそ12倍もあったそうです。
味は上記動画で小島瑠璃子さんが表現してくれてます。全くクサミがなく、まろやかさが強いみたいです。
商品化、期待したいでずね。
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