2019年8月7日「又吉直樹のヘウレーカ!」では”ボクの時間を増やせませんか?”と、又吉さんのもし1日が25時間になったら?読書や執筆、ネタ作りなどに充てられるともくろみをどうにかしてあげようという方たちが。
山口大学時間学研究所・所長藤沢健太さんは物理学のある考え方を応用すると時間を長くできるかもしれないということと、実験心理学を研究している千葉大教授、日本時間学会会長の一川誠さんは心理学的に時間が長くなるかもしれないということで、又吉さんに協力してます。
で、実際にどうなって時間が長くなりそうなのか、本当に時間が長くなるのかを紹介します。
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目次
物理学上の時間の長さの伸縮にて
動く物体の時計は静止物体の時計より時間が遅れる
今からのことは、光の速さはいつも一定で、物理法則はいつも同じ(物を押せば動く、電流は電池の+から-に流れる、光は鏡で反射するなど)ということが前提であることを忘れないでください。
藤沢さん、秒速4秒(駆け足ぐらい)で移動しているときは、止まっているときに比べて1京分の1遅くなるのです。
この移動を3億年続けると3億年で1秒遅くなるのです。
そう言われても、ピンとこないですので、光の速さと同じぐらいの宇宙船に又吉さんが乗って、地球から吉村さんがその船内を地球上から観察してるとします。
又吉さんが天井についた鏡に向かって光を照らすした場合、鏡で光がそのまま真下に跳ね返ります。
地球から観測している吉村さんには光が天井に到達するまでに斜め上に伸び、跳ね返るって戻るまでは斜め下に伸びるように見えます。
宇宙船内で跳ね返ってくるまでの時間は、吉村さんさんからはゆっくりと見えるのです。
動いている物体の時計の進み方は静止しているときに比べて遅れるという考え方は、アインシュタインの特殊相対性理論の中で提唱されてます。
実は、この現象は実際観測されてます。
高度2万kmにあるGPS衛星は毎秒3.9kmで移動しているので、GPS衛星に積まれた時計は地球の時計に比べ1日約5万分の1秒遅くなるのです。
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時間は重力によっても異なる(検証中)
アインシュタインの特殊相対性理論ではもう一つ、時間の長さの伸縮には重力が関係するということも言われてます。
このことを、地球の重力は弱すぎるので、太陽の重力で時間の進み方が変わるということを調べてみようということで、1930年(昭和5年)東京三鷹の国立天文台にある太陽塔望遠鏡(アインシュタイン塔)が造られたそうです。
塔の一番上には二面の平面鏡を用いて、太陽からの光を一定の方向(ここでは建物の地下)に導く装置、シーロスタットがあります。
地下に運ばれた太陽の光をプリズムを通して7色に分け、その光の帯の変化を観測することで、太陽の重力の変化がわかり、影響される時間の遅れが明らかになると考えられていました。
太陽の表面の時間の進み方が遅いと、太陽の光の黒い線が赤色の方にほんの少しだけ寄って見えることを期待していたのですが、波長が10万分の1くらいの微々たるものなので、上手くいかなかったのです。
2015年9月14日にLIGOは、質量が太陽の36倍と29倍という大質量のブラックホールが、周辺の時空をゆがめながら合体したことによって、数億年前に形成された重力波を観測。
今現在、この観測を元にアインシュタインの理論が正しかったのかどうかの検証を行っているのです。
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心理学にて
主観的な時間の感覚というものもある
「光速で宇宙に行って戻ってきたら使える時間は長くなるということですか?」と又吉さん。
藤沢さんは「地球にいた人に比べると長生きはできるが、自分が使える時間が増えたかというのは一概に言えない」「自分自身の時間の感じ方も一緒に伸びているから」と。
1分を感じる時間は又吉さん51秒、藤沢さん1分49秒という結果に。
主観的な時間の傾向、又吉さんは時計の時間に合わせなくても余裕を感じられるタイプで、藤沢さんは時計の時間に合わせると慌ただしいと感じるタイプということがわかりました。
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錯覚で
錯覚を利用すると自分の時間だけを長くできないかという疑問に対する答えがだせるかもしれない。
時間の経過に注意が向けられることが多いと時間が長く感じられるのです。
楽しい時間を長く感じるためにはいろんな体験をすることでなるということが心理学的にはわかってます。
小学校時代はいろいろな社会経験を積んでいく最初なので、それぞれの人にとって特別なイベントがすごく多いのです。その分心理的な時間も長くなるのです。
また、加齢などで代謝が落ちると、心理的には時間の進み方がはやくなります。心は体と連動しているということです。
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最後に
光速の99%で移動できる宇宙船の中では地球と比べると7分の1の速度でしか時間が進まないので、この宇宙船で又吉さんが20年かけて戻ってくると、ほとんどの人がなくなってるということなのです。
映画「猿の惑星」では宇宙船から地球に戻ったら2000年の時間が過ぎていたとされてたのと同じですよね。この話は以前「チコちゃん、タイムマシンが既にあるって本当?」で、記事にしたことを思い出しました。
今回、結局、又吉さんの希望をかなえることはできなかったのです。人間にとっては5万分の1秒は何もできない、あまり意味のない時間なのかもしれません。しかし、AIにとっては、5万分の1秒あれば、何かを変えられる時間かもしれません。
時間は全ての物質に当たり前に一律に与えられてるという考えは人間が思い込んでるもので、違うということを認識できた放送でわたしはある意味感動しました。
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