2019年11月7日(木)の「クローズアップ現在+」は”近視の常識が変わる”。
最近の研究で、眼の機能が低下すると、認知症やうつ病、動脈硬化など様々な病気の危険性がたかまる可能性があることがわかってきています。
一方、世界では近視対策の研究成果が次々と発表されてます。
しかし、日本では近視に対する危険性をそれほど取り上げられてないのでは?
近視の恐ろしさと近視の新しい常識について取り上げてました。
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目次
恐ろしい近視の進行抑制・予防・研究成果
新しくわかってきた近視の恐ろしさ
認知症
約3000人で視力の低下が認知機能にどう影響するかを400項目を超える詳細な調査を国内で初めて行った結果、
認知症が疑われるグループが視力が良好なグループでは5.1%、矯正視力が0.7未満のグループでは13.3%と2.6倍でした。
脳が得る情報のおよそ8割が目からの情報なのですが、徐々に失われることで、脳への刺激が減り、認知機能が低下すると考えられます。
子どもの近視リスク
先端近視センターでは子どものうちに強度の近視に至り、深刻な病気のリスクにさらされるケースが懸念されています。
成人の眼球で平均がおよそ24㎜なのですが、今回の放送の6歳の男の子はすでに28㎜前後に達してました。
眼球が伸びると、視神経が圧迫され、緑内障や網膜剥離など失明につながる病気が発症しやすくなるのです。
近視の進行抑制
世界で最も近視の割合が最も高い国の一つシンガポールでは、20歳以下の近視の割合が増加し、今では8割以上も。
国が150億円もの予算を投じ、国立眼科センターで、近視抑制の研究が行われております。
ここで開発されたのが近視の進行を抑制する効果が世界で初めて示された目薬です。
散瞳させるための検査用に使う目薬、アトロピンを元に作られたものです。
400人の子どもを対象にした研究の結果は、アトロピン未使用のグループは3年で度数が平均1.6悪化したのですが、アトロピンを使用したグループは5年でも平均1.4でした。
子どものうちに使用し、悪化する時期を遅らせれば、大人になってから深刻な近視にならずに済む可能性が高くなるのです。
子どもの近視はコントロールしつつあるということです。
日本でも、今年(2019年)8月にアトロピン目薬による近視抑制の治験がはじまりました。
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近視の予防
20歳以下のおよそ8割が近視の台湾では、全ての小学校を対象に屋外にいる時間を増やす政策を進めています。
子どもおよそ700人を対象にした研究で、明るさ1,000ルクス以上の光を週11時間以上浴びた子どもは近視になりにくいとことがわかったのです。
1000ルクスは屋外でなければ、なかなか達成できない明るさです。窓際でも800ルクス程度。
しかし、屋外なら日陰でも数千ルクスに達するのです。
台湾では法律を改正し、体育の授業を週150分、屋外で行うことを義務付け、その他の授業なども屋外で行うことを推奨、1000ルクス、2時間/日を目標にかかげました。
取り組みをはじめてから視力0.8未満の小学生の割合が5ポイント以上減少しています。(2011年50.0%→2018年44.8%)
光が近視の予防になぜ効果があるのかをオーストラリア国立大学イアン・モーガンさんのチームはひよこを使って検証したところ、明るい光を長時間浴びたひよこの眼球は暗い光を浴びたひよこに比べ、眼球の伸びが大幅に抑えられていたのです。
明るい光を長時間浴びたひよこの眼には眼球の伸びを抑える効果があるとされているドーパミンが検出されたのです。
ドーパミンが近視の発症が抑えたと考えてます。
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日本の近視に対する対策
海外では近視の研究成果がでてきており、科学的予防策があるので、国をあげて対策しているのですが、日本はどうでしょう?
イアン・モーガンさんは最優先と言いますが、毎日2時間というのは学校での対応は難しいということです。
イアン・モーガンさんが知る限り、国として対策を取ってないのは日本と韓国だけということです。
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最後に
番組の最後に、一番の問題は日本の学校での視力検査は屈折度数と眼軸長の検査がないため、学童の眼の基礎データが取られてないということでした。
確かに、
わたしは眼科で数年検眼などをし、働いていたので、少しは知識がありますので、屈折度数や近視、遠視、乱視、老眼などさえもわかってない人が多いと感じています。
視力に関してレーシックやICLなどでどうにかなると思っている方も多いと思いますが、眼底が悪くなると視力自体がでないことは知っておくべきですし、そのために近視の新常識についても知っておいたほうがいいと思いました。
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