2018年4月22日の大河ドラマ「せごどん」15話で又吉直樹さん演じる徳川家定が病に突然倒れることとなりました。
「せごどん」での家定は少し変わった将軍として又吉直樹さんが演じてますが、以前の大河ドラマ「篤姫」の堺雅人さんが演じた家定はうつけのふりをしていた設定ですが、どちらの家定とも鳥など生き物相手にこどもの様にはしゃいだり、落ち込んだりしてました。
番組ヘウレーカ!の又吉さんは自だと思いますが、やはり芥川賞作家ですね。「サボるありはいないのか?」なんて、すごく興味が湧く疑問を番組にしてくれるなんて、非常にうれしいかぎりです。
又吉さん演じる将軍家定もそういう疑問を持ちそうな感じですよね。
「ヘウレーカ!サボるアリはいないのか!?」の内容も非常におもしいものでしたので紹介します。
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目次
アリの社会について
世界で最も個体数が多いアリは一京(10,000,000,000,000,000)匹だそうです。人間の歴史は20万くらい年で、アリの社会が完成したのは5000万年前で、地球上の適応してきた長さが全く違いますので、社会性が複雑なのです。
女王アリ・オスアリ・働きアリ
女王アリは産卵に特化したアリで、それ以外の仕事はしない。女王アリの身の回りの世話や子育てなどは働きアリが担当していいます。女王アリはたった一度の交尾で体内に大量の精子を保管し10~20年卵をうみ続けるのです。(クロオオアリの場合)
巣の中にいるアリは全部メス。アリのオスは1年の内交尾をおこなう時期しか生まれてこず、暖かい湿気のある日に羽を持った女王アリを別の巣のオスアリが巣から飛び立ち交尾をするだけで、2~3日、長くても1週間の寿命です。(クロオオアリの場合)オスは精子の運び屋の機能だけです。
ちなみに、働きアリは1~1年半の寿命です。(クロオオアリの場合)
ということは、わたしたちが普段みてるアリはほとんどがメスの働きアリだったんですね。
働きアリはさらに年齢によって仕事が分かれてる
アリの社会は年齢によって労働内容を買えることで集団の存在率を高めることに行きついてます。
・女王の世話
・オスアリの世話
・幼虫・さなぎの世話
・巣の拡張・修復
そして、餌の探索・収集、ゴミ捨てなど外に出て危険な仕事は老齢なアリなんです。姥捨て山みたいな非常な感じがしますが・・・

究極の分業のアリの例として北アメリカやオーストラリアの乾燥した台地に生息するミツツボアリが紹介されてます。お尻で仲間があつめた蜜を一生貯蔵するだけの役割のありです。食糧や水分が不足する時期になると仲間にその蜜を分け合って生き残るのです。

コツツボアリの巣
生物学上の超個体
集団をまるで一つの個体のように捉える考え方のことであります。
アリは利他的な生き方を5000万年の時を経て本能でおこなうようになってます。人間は利己的な生き方で、社会的にアリ社会より未熟な社会かもしれません。
動かないアリが一定の割合でいることで
又吉さんの最初の疑問に戻ると、動かないアリはサボってるのではないか?
実はアリは勤勉に働く2割、普通に働く6割、働かない2割と大体比率がきまっております。ちなみにこの働かないアリ2割だけを集めると同じ比率になるのです。動かないアリは予備軍的な役割を担っているので、サボるというより働かないでいるということ。突発的な出来事(巣の危険など)に対応する余剰な労働力がないと、困ることになるからです。
一部のアリがあえて働かないことで全体の生存率を上げてるのです。
ただ、全部のアリがこの割合で役割を果たしているわけでないのです。すごく大きな巣を作るアリが95%働き続け、逆に小さな巣を作るアリは90%ぐらいが動かないということです。
人間も同じで2・8の法則がありますし、国などによって働くことへの意識が大分違いますよね。アリ社会の進化・進歩に合わせて誰が働くかということと全員で働かないといけないのかがあるのは人間の社会と同じですね。
究極のサボりあり
非常におもしろいのがサムライアリで、究極のサボりありです。
クロヤマアリのさなぎや幼虫を盗んできます。その時だけがサムライアリは働きます。
そのクロヤマアリは成長したら何の疑問も持たずサムライアリの為に働きます。ですので、サムライアリは盗みをするとき以外は働かないでいいのです。

出典:NHK サムライの奴隷狩り
いやいや、人間社会の縮図ですね、アリの社会は。
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最後に
働きアリは次の(下の)巣の奥に入っていくとき、外で多くついた雑菌を除去するためにグルーミングをおこなうそうです。そんなこともやってるの!?と非常に驚きでした。
世界にいるほとんどの働きアリはこうやって女王アリ、オスアリや巣を守ることで、自分たちの遺伝子を絶やさないためにわたしたちが奴隷と思うような役割を何も苦にせず生きているのでしょうね。5000万年かけてこの合理的な社会を産み出してきたことに頭が下がる思いです。
アリの社会を知り、わが人間の社会というものを振り返ってみると、人間は10割が働き人になる大きな社会を求めていくことでいいのかどうかという疑問が生じました。だから、きちんとやらないと他人からの評価を受けないという恐怖感をもって生きてたりすると不寛容になり、争い、戦争につながっていく残念なことを繰り返すのだろうと思いました。
人間社会はまだできて20万年、そういったことも仕方ないことなのでしょうね、わたしたちも正しいが一つではないことを受け入れることになれないといけないと感じさせてくれたありがたい放送でした。
ありがとうございます。
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